さとまも談義|テクノロジーと体験とアートと

テクノロジーとビジネスと人の関係性にずっと興味があります。アートやダイバーシティのキーワードも含めて、世界がどう変わっていくか、変えていけるかをお酒を飲みつつ考えるブログ

Work life Integration ?

 昔は仕事とプライベートって大きくセパレートされていたんだろうか。おそらく、携帯電話もインターネットもパソコンもない時代では、家に帰ったら仕事の拘束力もないし、逆に帰ってしまったら仕事ができない世界だった。
 現代では、通信環境の発達のおかげで、どこにいても携帯に電話すれば通じるし、メールを出しておけば非同期に連絡の取れるようになってしまった。休みの日も区別がつかなくなってきた現在だからこそ、仕事と生活を統合(インテグレーション)しよう、という概念が生まれる。
 人間一人あたりに求められる処理量も増えているし、バランスが取れずに倒れる人も多い。そこは改善の余地があると感じていた。そもそも、バランスを取りましょうって何だ?と疑問に思っていたのだ。その点、統合しようというのは理解できる気がする。
 
 ただし、インテグレーションできる前提として、モバイル環境や仕事に対する自由度があると思う。
 身近に良くある話としては、お客様先常駐でパソコンも持ち出せず、インターネットもつなげない。おまけにプロジェクトも忙しくて、なかなか早く帰れない。クライアントサービスの職業では、しばしば見られる環境だろう。そうなってしまうと、従来型の平日頑張って休日はのんびり休むという選択肢になる。それでバランスが取れていれば、たしかにインテグレーションとも言えるかもしれないが、制約の少ない人たちの方は、もっと自由奔放だ。
 ある日は定時で帰って、家族と夕食を食べてから、家で仕事を再開する、であるとか。拘束がなければ、自分の意志と調整力で自由自在である。
 私の父は早くからパソコンを使い出していたため、家で仕事をするというパターンも多かったような気がする。おかげさまで、成長期に会話をする時間もあり、家族の絆も深くなった。そういう時間を作り出すことは、想像以上に周囲の人間に与える影響は大きいことを、特に働くお父さんには自覚して欲しい。共働きで生活する夫婦が増えているが、夫婦の間でも、子供との距離でも、会話や時間を共有することはとても大事なことなのだから。
 
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 みなさんはワークライフインテグレーションと聞いて、どんなイメージを持ちますか?
 なんだか結局は、与えられた制約の中で、自分をスケジュールすることが大事、ということ以上の話ではないような気がしています。仕事そのものの価値観が高度成長期とは変わってきているんですよね。仕事時間以外の普段の生活の価値を考え直すことが、インテグレーションの手前にあるはずで、本来大事なのはそこだと思うんです。

今後も自分なりのインテグレーションを実践して行きたいと思います。