さとまも談義|テクノロジーと体験とアートと

テクノロジーとビジネスと人の関係性にずっと興味があります。アートやダイバーシティのキーワードも含めて、世界がどう変わっていくか、変えていけるかをお酒を飲みつつ考えるブログ

 独立の難しさ

昨日はバイトが3時に終わり、朝5時まで社員さんと飲みに行ってきた。
つい先日、うちの店から移動になった人で、料理はプロだし、面白いしみんなの人気者だ。
金曜に開かれたお別れ会に飲みすぎで行けなかったので、その振り替えということでお付き合いいただいた。

何を隠そう、社員さんと俺は”わん”に入ったのが同じくらいの時期である。これまで2年間、しばらく別のお店に行っていたことはあるが、かなりの時間をキッチンで一緒に過ごしてきた。師弟のようでもあり、戦友のようとも感じている。

俺は仕事を通じて、社員さんから料理についての技法、コツをたくさん学んだし、社員さんにも他の店でやってきたノウハウや刺身のきり方を教えたりだとか、良い関係でやってきた。今回は異動ということで残念ではあるが、すぐ近くの店に移動しただけだし、それほど悲しさはないのだが、やはりなにか“区切り”なような気がしている。


と、そんなことを考えながら、二人で飲みながら話していたのだが、その中で「いつまで、わんでやるんですか? ずっといるわけでもないですよね」という俺の質問から、独立についての話になった。

やはり社員さんもずっと料理をやってきた人だし、独立してお店を構えてやりたいな〜というのは、以前も聞いたことがあった。そのときも色々難しい点を聞いたのだが、今回もそのような流れに。

やはり飲食店として、店の立地は非常に大切だ。まずは、店を出しても良いかな〜という物件がなかなか見つからないということ。あとはお金の問題、人手の問題もある。お金の問題は仕方ないとはいえ、壁としては大きな壁だ。

そして、借金をしてまでやろう!という歳ではない・・・と社員さんは言う。さすがにこの歳で失敗して借金を抱えるわけにはいかないよ、と。

独立ってやっぱ難しいな、と思った。俺も調理師の端くれで、自分の店でもあったらいいだろうな〜と思うが、やはりそれ一本に絞る勇気も実力もない身だ。社員さんは実力はきっとあるし、良いお店を作れそうだけど、それだけではお店は出せないわけだ。人、金、場所が揃って初めて…と考えると独立までの道はすごく遠いんだなぁと思った。

それでもその社員さんがいつか自分の店を持って開業したときは、いの一番で駆けつけたいと思ってる。いつかそんな日が来るといいな